TRiNiDAD GONZALES 6 レビュー|押し出し型に最適なバレルの特徴とカット構造解説

    目次

    はじめに

    この記事では、TRiNiDADより発売されたGONZALES 6(西 哲平選手モデル)のバレルについて、物理学等の視点から徹底的に分析しています。

    浅く持っても安定し、押し出すだけで自然に飛ぶ。
    TRiNiDAD GONZALES 6は、押し出し型スローを支えるために設計されたセンター重心バレル。

    西 哲平選手の使用モデルとしても知られ、再現性の高いスローを支える秘密を徹底解説します。

    押し出すように投げるプレイヤーはもちろん、振るように投げるプレイヤーでも再現性の高い投げ心地をサポートする設計になっており、幅広いグリップスタイルに対応できます。

    GONZALES 6ってどんなダーツ?西 哲平選手モデルって自分にも合うの?
    そんな疑問を持つ方に向けて、スペック・カット構造をもとに徹底レビューし、「なぜ浅く持っても安定するのか?」という核心に迫ります。

    ゴンザレス6のスペック詳細

    Image
    項目数値備考
    全長47.0mmやや長めの全長
    浅く持っても指がしっかりかかる長さ
    最大径7.4mm太すぎず細すぎず、広い接触面でグリップを安定化
    重量21.0g軽すぎず、押し出し時に慣性を保ちやすい
    重心センター前後バランスが安定し、浅いグリップでも傾きにくい
    材質90%タングステン高密度&耐久性高い

    ゴンザレス6のアウトラインとテーパー構造

    Screenshot

    前方テーパー:補助の指に干渉しない滑らかさ

    チップからバレル本体へ続く前方テーパーは段差がなく滑らかです。(コンドルチップで確認済み)
    中指などの補助指を添えた際にひっかかりが少なく、グリップの補助やセットアップ時の安定に繋がります。

    後方テーパー:リリースを誘導する2段構成

    テーパー位置角度設計意図
    1段目約2.2°指の接地を安定させ、支点を作る
    2段目約4.8°指の開きに沿って自然にリリースされるよう誘導

    このテーパー角構成により、毎回安定して指が離れ、押し出すように投げてもスムーズな抜けが期待できます。

    ゴンザレス6のカット構造と耐久性の評価

    前方部:リングカット

    補助指用の滑り止めとして機能する

    スクリーンショット 2025 04 29 20.37.31

    溝幅:約0.35mm / 深さ:約0.2mm

    中央部:格子状カット(リングカット×縦溝カット)

    面で支える構造によりグリップがズレにくく、再現性を高める

    スクリーンショット 2025 04 29 20.45.04
    • リングカット|凹幅:約0.5mm|凸幅:約1.7mm|深さ:約0.7mm
    • 縦溝カット|凹幅:約0.3mm

    後方部:ウィングカット+リングカット×2段テーパー

    滑らかに支えながらもリリースの支点として働くカット

    Screenshot
    • ウィングカット|凸幅:約0.9mm|凹幅:約0.35mm|深さ:約0.3mm
    • リングカット|凹幅:0.2mm

    カット耐久性の目安

    カット部位摩耗目安(Aフライト相当)
    前方リングカット4〜6ヶ月
    中央格子状カット5〜7ヶ月
    後方ウィングカット1.5〜2.5ヶ月

    ※Aフライトレベルを基準に推定したグリップ感に明確な変化が現れ始める時期の目安です

    リア部は、比較的早くに感触の変化が起こり始めると想定されますが、ここからが良いんだよという方が居ると想定されます。

    ゴンザレス6の飛び方

    押し出し型スローでの一例を紹介します。

    ✅一直線に飛びやすく、減速しにくい

    ✅しっかり重さがあるため、あまり力を入れなくても、まっすぐ飛びやすい。

    ✅重量が重いため、リリース時のブレが発生しにくい

    ✅バレル後方のテーパー角により、指が自然に滑りやすく、リリース時に上方向へ角度を付けやすい

    ゴンザレス6が向いているプレイヤーの特徴とは?

    合うプレイヤー

    ⭕️センター〜リア寄りのグリップを使う人
    ⭕️ 押し出しスローで脱力したい人
    ⭕️「グリップに頼らず構造に支えてもらいたい」と感じている人

    合わない可能性があるプレイヤー

    🔺 前方グリップで強く握りたい人
    🔺 シャークカットのような強い掛かりを求める人
    🔺 回転をかけるリリースにこだわりがある人

    GONZALES6 をさらに深掘り

    Image

    なぜ「浅く持っても支えられる」のか?

    浅く持っても支えられるのは、単に軽さやサイズの問題ではありません。

    理由は3つ。

    第1に、中央部の格子カットが「面」でグリップを受け止めるようになっています
    指が点ではなく広い接触面でバレルに触れることで、自然と安定した支点となります。

    第2に、面で支えることにより、力を加えすぎなくてもズレにくいことです。
    これによって、肌質の違いにも適応しやすくなります。

    第3に、最大径が後方寄りに設定されていて、自然に指がかかる支点となることです。
    加えて重心がセンターにあるため、どこを持ってもバランスが安定します。
    バレルが前後に傾きにくいため、浅く持っても構えの姿勢が崩れず、飛びの再現性が保たれます。

    なぜ「まっすぐ飛びやすい」のか?

    ゴンザレス6は、軽く押し出しただけでも矢が真っ直ぐ伸びていく感覚があります。

    理由は3つ。

    まず、バレルの重さが適度にあることで、一度動き出すと途中でブレずにそのまま前へ進もうとします
    これは、重さによって矢の軌道が安定するイメージです。

    次に、バレルの重心がバレル中央にあり、最大径がやや後方に配置されているため、グリップしたときに指の圧が自然と安定し、バレルが前後に傾きにくいバランス設計となっています。

    最後に、手や腕から伝わる動きがそのままバレルに伝わりやすい形状をしているので、力の方向がブレずに前方に進みやすくなっています。

    これらの理由で、余計な回転や傾きが発生しにくく、ダーツが途中で失速しづらくなっています。

    さいごに

    ゴンザレス6は、「太め・重め」だけで語れない非常に緻密に計算されたバレルです。

    ✅バレルの構造が、グリップで指が安定する位置に自然と導いてくれる
    ✅浅いグリップでもスムーズに抜ける
    ✅構造に任せて飛ばす、再現性重視の設計

    このバレルは、グリップに不安を感じている方や、力みを抜いて安定したスローを求める方にとって、「次のレベルへとスローを導いてくれる設計」が詰まっているように感じました。

     

    詳細は公式サイトで確認してください

     

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    筆者の簡単なプロフィール

    ダーツ歴12年、PERFECTプロ歴3年。

    ダーツの技術やバレルの特徴を調べるのが楽しみです!

    実際に投げたバレルは400種類以上。(2022/3月現在)

    数多くのレッスン受講歴あり、イップス・グリップイップスという経験から自身でも身体について勉強しています。

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